第十五章

端正な顔立ちが、勝手に脳裏に浮かんだ。

「どうした?」

長いこと音沙汰のなかったフランクが連絡してくるなんて意外だった。正直、もう存在すら忘れかけていたのに。

「急ぎじゃない。ちょっと話したくて」

「えっ……? 何の話?」

そう打ち込んだ瞬間、ガブリエルの探るような視線がこちらに刺さった。反射的にスマホの画面を消す。――その仕草が、ガブリエルの癇に障ったのは明らかだった。

「何だ? 新しい彼氏か? それとも昔の男か?」

ガブリエルは私のほうへ歩み寄り、スマホに手を伸ばしてくる。

「スマホは私の私物よ。あなたにそんな権利――」

私はガブリエルをにらみつけた。

ガブリエル...

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